社員インタビュー

安里 大志

2018.05.11 エンジニア

リリースを加速するQAを目指して。

こんにちは、XFLAG スタジオのキャリア採用担当です。
XFLAG スタジオの各職種の仕事内容や働き方を紹介する社員インタビュー。今回はモンスト事業本部 開発室 QAグループの安里大志にインタビューを行いました。

プロフィール写真.jpg安里 大志(あさと たいし)

ゲーム業界にてプログラマー、ブリッジエンジニア、ソーシャルゲームのQAなどを経て2015年11月、ミクシィに中途入社。
2017年12月からモンストのQAグループのマネージャーを務める。

安里大志のこれまで

――かつてはゲームプログラミングをされていたということですが、もともとゲームに興味があったんですか?

安里:
そうですね。子供のころから家庭用ゲーム機が身近にありましたし、いつかはゲーム業界で働きたいという想いが中学生ぐらいからあって。「ゲーム業界にはいろんな職種があるみたいだけど、プログラムなら勉強でなんとかなりそうだ」ということで、大学でも情報工学の学科を選びました。卒業後に最初に入社した企業では、1年半ほどプログラマーとして勤務していました。

――現在のようにQAの仕事に携わるようになったのはいつごろだったんですか?
※ QA・・・Quality Assurance(品質保証)。サービスが利用者の要求(ニーズ)を十分に満たすかどうかを保証すること 。

安里:
28歳の転職時ですね。経歴としては3社目にあたります。当時、広告系の仕事をしていたんですが、リーマンショックの影響を受けて仕事が激減し、転職先を探していたんです。そんな折、「日本の大手オンラインゲーム会社が中国でブリッジQAを募集している」という話を耳にしました。プログラマー時代からQAとの関わりはありましたし、「QA」という仕事自体はイメージできていました。加えて、結婚もしていなかったし、一人っ子でも長男でもないので、「守るものもないだろう」と思い、飛び込んでみました(笑)。誰にも相談せずに、中国語すら勉強していなかったですね。

――えっ!?いきなり中国ですか?海越えましたね・・・。知っていたとはいえ実際に担当するのは初めてですよね。QAの仕事を経験してどう感じましたか?

安里:
率直に「この仕事は自分に向いているな」と思いました。理由としては、プログラマーとしての経験が活きる場面が多かったんです。バグが起きた際に、なぜそのバグが起きたのかプログラマーの視点から想像できる点は大きかったと思います。加えて、プログラマーとの間に共通言語があるので、コミュニケーションもとりやすかったです。会社からも仕事ぶりを評価していただき、自信になりました。

――その後、3年ほどで転職をしていますが......。

安里:
ずっと同じサービスを見続けてきたので、「そろそろ違うサービスを見てみたい」と思ったのが大きな理由ですね。中国内でも転職先を探していたんですが、ちょうどSkypeで面接をやってくれる日本国内の企業をエージェントから紹介されたので、そちらを受けてみました。

――実際にその会社にQAとして入社したということですが、そちらでの仕事はどう感じましたか?

安里:
「想像していたのと違う」という感想が正直なところでした。プロダクトにQAとして密接に関わる仕事を想像していたんですが、実際にはQAの仕事を担当するテストベンダーのマネージメントが主な業務で......。今となってはいい経験だと言い切れますが、当時はイメージしていた内容との乖離に、対応することが難しかったです。その後、社内異動制度を利用してプログラマ寄りの仕事をしてみたりもしましたが、将来のキャリアパスを考えたときに、自分が自信を持てる仕事をやるべきだと思い、QAの仕事に戻ることを決めました。

――その後、ミクシィへのジョインということですね。

安里:
はい、エージェントから『モンスターストライク』(以下、モンスト)のQAの仕事を紹介されまして。ユーザーではなかったんですが、もちろん強力なスマホアプリのタイトルだということは知っていました。

――面接での印象はどうでしたか?

安里:
面接官には、「QAの想い」みたいなものをしっかりと聞いてもらいました。「入社後どうしたいか」「どのようにチームを作っていきたいか」といった話題ですね。印象はとても良かったです。

――実際にジョインしてみて、どう感じましたか?

安里:
単純にすごく忙しかったです。
サービスの展開規模に対して、QAは、人は足りていないし、やり方も荒削りな印象を受けました。
でも、反対に言えば、その状態で走り続けざるを得ないほど、『モンスト』が急速に多くのユーザーさんへ受け入れられていったんだろうな、と思いました。

――なるほど......。そこからどのように行動したんですか?

安里:
いきなり改革しようとすると無理が生じると考えたので、徐々に業務を整えていきました。具体的には、作業の優先度付けと、テストで使うツールの選定ですね。当時のQAチームの日々のタスクに対して、「それは、今、そのやり方でやる必要があるのか?」というのを一つ一つ考えて、変えるべきところは変えていきました。結果として入社から1~2カ月後には、だいぶ環境も整備されてきました。

――かなり早い段階で改善されたんですね!

安里:
当時のマネージャーが積極的に人を採っていたので、人が増えたことも楽になった要因の一つです。

――2017年12月からは、QAグループのマネージャーとして活躍されていますね。

安里:
はい。現在は国内外『モンスト』QAグループのマネージャー業務と国内版『モンスト』のQAチームのリーダーを兼任しています。

適切な「ブレーキ」がリリースを加速する

――続いて、XFLAG スタジオにおけるQAグループの役割について教えてください。

安里:
スタートラインである役割として、サービス、ゲーム内の機能、ステージ、キャラ、そしてWebページなど、スタジオからリリースする様々なコンテンツが企画者の意図したものになっているか、を確認することが挙げられます。加えて、ユーザーの目線でコンテンツに触れたときに、「不快な動作」になっていないかチェックするように意識しています。

――「不快な動作」とは?

安里:
わかりやすい例で言うと、「動作が重たい」といったことです。
コンテンツがサクサク動かないと、ユーザーは不快に感じます。
他には、読みづらい文章であったり、何度も見続けると目が疲れてしまう演出などですね。そのような挙動を見つけたら報告するように心がけています。

――先ほど「スタートライン」と言っていましたが......?

安里:
はい。不具合を見つけて報告することはもちろんですが、そもそも不具合を出させないこともQAの本来の役割であると考えています。QAというと、どうしても「バグを見つける部署」として捉えられがちですが、見つけたバグを分析し、「なぜその不具合が作り込まれたのか」「不具合の作り込みを防ぐにはどうしたらよいのか」を考えて、上流工程、つまりバグを作り込んだ当事者に働きかけていくのも重要な役割です。

――なるほど。不具合が発生する原因から考えるということですね。

安里:
私自身のプログラマー経験から考えても、不具合の原因の多くは「ケアレスミス」なんです。一度チェックすれば防げたようなミスが多い。そうした「ケアレスミス」がQAのテストに回ってくると、修正コストに加えて、不具合報告書作成コストと、コミュニケーションコストが発生します。
これが積もり積もると、ケアレスミスの報告書作成と、そのやりとりだけでQAのリソースを消費していしまい、複雑な条件の不具合を見つけることができず、結果として、全体の品質向上にはつながりません。

――そうした状況を改善するために、実際にはどのような取り組みを実施していますか?

安里:
週に一回、企画や開発を交えて不具合の振り返りを行う場を設けているので、そこで同じミスが出ないよう業務フローに落とし込んだりしています。
また、先ほど言ったような「QAの役割」「QAの性質」を、関係者全員に浸透させていくことも大切だと考えています。

――XFLAG スタジオの特徴としてプロジェクトの企画段階から多くの部署が携わることが挙げられますが、これはQAグループにも当てはまるんでしょうか?

安里:
はい。「不具合が出やすいパターン」がナレッジとして蓄積されていますので、懸念点があれば企画段階で伝えます。場合によってはリリースして何か不具合があったらすぐに止められる準備をしておくように提案することもあります。

XFLAG スタジオはスピード感も強みのひとつである組織ですが、アクセルをべた踏みしているとコースアウトしてしまうこともあるし、かえって最短距離でゴールにたどり着けないこともあると思うんです。安全、かつ、最速でゴールにたどり着くための適切なブレーキとしての役割を、QAチームが担いたいですね。

QAにおける「自動化」とは

――続いて、実際のオペレーションや技術的な面について聞きたいと思います。QAグループでは手動テストの一方で、自動テストも実施しているそうですね。

安里:
「自動テスト」といっても様々なのですが、QAで行っているのは「UIテストの自動化」と呼ばれるものです。ゲームやWebページをコンピューターに操作させて、期待通りの結果が出力されるかどうかをチェックしています。

現在は特に、Webページの自動テストに力を入れており、効果を期待しています。例えば、都度追加されるキャラクターのページなどはチェックする項目が決まっていて、自動化しやすいんです。

一方、ゲームはまだ自動化の方法を模索している段階ですね。ゲーム、特に長期間運営するスマートフォンゲームのUIは頻繁に変わるので、QAを自動化するとなるとそのシステムを都度刷新する必要があり、コストがかかってしまうんです。セミナーや勉強会で情報を集めていますが、しばらくは様子見で良いかな、と判断しています。現段階では、手動テストを楽にするためのツール整備が中心です。

――例えば、人工知能がQAに活用されるような可能性は感じますか?

安里:
そうですね。今はまだ現実的ではありませんが、人工知能が24時間ずっとゲームをプレイしてくれるのであれば最高のテスターになると思うんです。実際に、人工知能が様々なゲームをプレイするようになってきていますし、あながち夢物語ではないかもしれません。また、過去の不具合情報をAIに学習させていけば、不具合の起きやすいところをAIが予測してくれるかもしれません。そうなると、効率よくテストを進めることができますね。

機嫌よく・健康に・市場価値を高める

――QAグループのマネージャーとして、どういった点を心がけていますか?

安里:
「機嫌よく働く・健康に働く・市場価値を高める」がキーワードです。

中でも「機嫌よく働く」は特に大事にしています。QA業務はチームプレイが多いので、関係者全員がフラットなコミュニケーションを取れた方が良く、そのためには、誰もが安心して発言出来る空気を作ることが大切だと考えています。
しかし、機嫌の悪い人がいると生産的なコミュニケーションを阻害してしまいます。業務のスピードと内容を向上させるために、チームの機嫌の良さは最も大事なポイントだと考えています。あと、そもそも、不機嫌な人とはきっと皆さん一緒に働きたくないですよね。

「健康に働く」というのは、2つ意味があります。
一つは、良いパフォーマンスを出すために体調を崩さないように気をつけましょう、ということ。もう一つは、仮に体調を崩した時は、安心して会社を休めるように、自分の仕事は常にオープンにしておきましょう、ということです。つまり「属人化をなくそう」という意味も含まれていますね。

「市場価値を高める」というのは、メンバーに対して「チャレンジしよう、変化を恐れるな、と呼びかけていく」ということです。ずっと同じ事をしていると、慣れてこなしやすくはなりますよね。正直、組織の観点からすると、慣れてることをやり続けてもらったほうが、コスパが良いかもしれません。ですが、メンバーには成長してほしいし、変化が無いと組織も硬直化してくるので、定期的に業務のやり方を見直してほしいし、異動も推奨しています。
実際に日本版から海外版のQAチームに移ったメンバーや、企画職に移った人もいますよ。

――メンバーとの1on1が多いと聞きました。

安里:
1週間のうち、20%は1on1にあてています。直雇用のスタッフだけでなく、協力会社のスタッフとも1on1を行うこともあります。

――対外的なコミュニケーションはどうですか?

安里:
複数のゲーム会社のQA部門が集まる勉強会があるので、そこに参加しています。ゲームQAって、参考資料となる本もほとんどなくて、独学が難しいんです。なので、他社の現場でどのような取り組みをして、どのような結果が出ているのか、といった情報を仕入れることはかなり大事だと考えています。得られた情報は、ドキュメントにしてチームで共有していますよ。

――他の現場と『モンスト』のQAグループを比較して、どう感じますか?

安里:
これまで経験してきたQAチームは、管理者がいて、計画・設計する人がいて、テスト項目書を作成する人がいて、テストを実施する人がいて、というように分業がはっきりしてました。
一方で、モンストのQAスタイルですが、まずテストすべき内容を細かく分けます。その後、その分けた内容に対して、メンバー1人で項目書を作り、テストを実施し、必要に応じて企画や開発ともコミュニケーションを取ります。小さなテストを1人で、ワンストップで行います。

また、個々人がやるべきテストも管理者から割り振られるのではなく、今、取り組めるテストが管理者から提示されるので、それを自分で取っていくというスタンスです。仮に取り組めるテストがなければ、タスクが発生するまで、自主的に誰かのヘルプにまわります。

例えるなら、これは「サッカー型」の組織と言えます。サッカーは、ポジションは決まっていても、状況に応じてDFが攻撃に参加することもあるし、FWが守りに入ることもあります。監督が細かく指示を出すのではなく、フィールドのプレイヤー一人ひとりが考え、最適な動きをする。これに必要なのは、みんながある程度なんでも出来ることと、一人ひとりがチーム全体への目線を持つことです。

一方で、今まで経験したQA組織は「野球型」の組織かなと思います。守備範囲、つまり役割がしっかり決まっています。

一概に良し悪しはありません。どちらのスタイルにもメリットとデメリットがあります。ただ、モンストというサービスのQAをやるためには、この「サッカー型」のスタイルが必要でした。

「品質」の定義はそれぞれに

――安里さん自身や、QAグループが共有しているやりがいについて教えてください。

安里:
企画や開発をはじめとする他部署の方からは、お互いに顔の見える距離で仕事をしていることもあってか、感謝の言葉を頻繁にもらいます。「QAさん、ありがとう!」という言葉は、やはり直接的なやりがいにつながりますね。

もちろん、多くのユーザーさんに遊んでいただいているのも嬉しいことです。モンストグランプリで、たくさんのユーザーさんが熱狂している姿を現場で見たのですが、QAとしても大きな達成感がありました。

これだけ多くの人が、一つのゲームに「没頭」できているのは、当然、コンテンツ自体の面白さもありますが、QAを通して品質を高めることで、ユーザーさんが余計なこと(バグ)に気を取られずに、ゲームに集中することができたからなのではないかな、と。

――最後にXFLAG スタジオのQAグループで活躍できる人物像と、求職者の方へのメッセージをお聞かせください。

安里:
自分で考えて行動できる方が望ましいです。言ったとおり「サッカー型」の組織ですし、組織に縛られず裁量権が持てるので。実際に、指示待ちの人はいません。

あとは、スタジオからはいろんなサービスがリリースされていますので、それに対して手を挙げられる人が適しているかと思います。変化や新しい環境を楽しめる人なら、活躍の幅が広がるでしょうね。

「品質」という言葉は非常に抽象的ですが、その言葉を自分で定義して、「品質」向上に向けて考えて試していける人を求めています。この意識が共有できればQA未経験でもかまいませんので、ぜひ一緒に仕事をしましょう。

***

XFLAG スタジオが打ち出すサービスが「ケタハズレ」なだけに終わらず、品質を維持しているのは、安里率いるQAグループが適切なタイミングで踏む「ブレーキ」が機能しているからと言えるでしょう。QAグループと共にサービスの品質について思案し、向上のための施策を打ち出していきたい方は、ぜひ応募をご検討ください。


XFLAG スタジオの募集職種一覧はこちらから。
https://career.xflag.com/career/



※本文中の組織名・所属・役職はインタビュー時点のものです

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