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2019.02.12 ビジネス 宣伝・PR

レポート:販促・マーケティング総合展【春】に執行役員 根本が登壇しました!

1/30(水)に幕張メッセで行われた「販促・マーケティング総合展【春】」の広告宣伝EXPO 特別講演(広告戦略)に、弊社執行役員 マーケティング本部長の根本が登壇しました。
本記事では、そのサマリーをお伝えします。

プロフィール写真

根本 悠子(ねもと ゆうこ)

ミクシィ 執行役員 マーケティング本部長
2007年ミクシィに中途入社。『Find Job!』のコンテンツプランナーやSNS『mixi』のプロモーション・プロダクトオーナーを歴任し2013年5月産休・育休で休職、2014年4月に復職。直近ではモンストや新規事業のマーケティングを統括。2018年4月に執行役員(マーケティング領域)に就任。

テーマ

今回の講演テーマはこちら

※以下、当日の投影資料を抜粋して掲載します。

1. ミクシィグループについて

まずはミクシィグループについて、「人と人とのコミュニケーション」を軸に5つの領域で事業展開していることをご紹介しました。

※5つの事業領域についてはこちらでも詳しくご紹介しています。
オウンドメディア【ミクシル】ミクシィグループの5つの事業領域とサービス展開について


続いて、本日のテーマにもある「バイラルマーケティング」について、以下のようにお話しました。

  • 当社の代表的なサービスともいえるSNS『mixi』と『モンスターストライク』(以下モンスト)は、どちらも事業の成長・伸長に指数関数的な曲線を描いたという類似点がある
  • マーケティングにおいては「バイラルの効果が大きく寄与しているのでは」という仮説を立て、それを体現することを大切にしてきた

また、SNSとゲームという全く異なるジャンルに見える二つの事業には、どちらも「友人など身近な人とのコミュニケーションを生み出すサービス」という共通の骨子がある、ということを補足しました。

次に、ミクシィグループが掲げる理念「ユーザー・サプライズ・ファースト」について。
よく耳にする「ユーザー・ファースト」に「サプライズ」を追加したその想い・背景を説明しました。

  • 共感は、人が人に話したくなる・オススメしたくなるように心を動かすことで生まれる
  • しかしそのために私たちが注力するのは、単に驚かせることではなく期待値を超えていくこと。社の理念にはそんな想いが込められている

2. モンスターストライクについて

モンストの一番の特徴は「最大4人まで同時に遊べる協力プレイであること」、そして、2013年10月のローンチ当時一人遊びが主流だったスマホゲームの中で、初めて対面式コミュニケーション(集まってみんなで遊ぶ)という新しい価値を提供したと話しました。

3. モンストのバイラルマーケティング事例紹介

いよいよメインパート。モンストで「ユーザー・サプライズ・ファースト」を体現するためのマーケティング戦略やその考え方へと話を移します。

方向性を変えたモンスト3周年

はじめに、モンスト初期のコミュニケーション戦略について話しました。

  • ローンチ後の半年間は(Web出稿を除き)コストを大きくかけた宣伝はしない、という戦略をとった
  • その間は「本当にユーザーが集まってモンストで遊び、バイラルで広げてくれるのか?」を検証するため、ひたすらじっと観察
  • ローンチから約5カ月を経て300万ダウンロードを達成。仮説の検証がなされたことを見届けた上で、2014年3月に初めてTVCMなどマス広告を実施した
  • まずはモンストという名前とみんなで遊ぶと楽しいという価値を知ってもらうことに注力。しかし一般的なゲーム広告とは一線を画し、ゲーム性やキャラクターの訴求はせず、「4人で遊んだらモンストは楽しい」ということを伝えることに集中した

これを2年程継続した結果、一般認知率は順調に高まった一方で、経年である程度の認知率で踊り場に達したと明かしました。
そこで3周年(2016年秋)を機に、下記のようにプロモーションの方向転換をしたことを、クリエイティブ事例を交えて紹介。

2014年春~2016年夏 → ブランディングと認知に特化
2016年秋 → アプリの起動を促す販売促進に注力


同時に体制面の見直しもあり、宣伝を担うマーケティング部門とゲーム企画・開発部門がモンスト事業本部配下に集結。さらに役割を明確化したことを話しました。

続いて、マーケティング部が実施した数々の施策のうち2つを紹介しました。

CM
モンストではほぼ初となるタレント起用。「モンストやるなよ」というフレーズがバイラルを生んだ。

キャンペーン
ユーザー固有IDに着目。ユーザーはモンスト起動時にIDを確認することが出来るため、IDを「くじ」に見立てたキャンペーンを実施することで、新規ユーザーの獲得や既存ユーザーの起動促進につなげた。

3周年の反省から生まれたプロモーション施策

しかし3周年の「くじ」施策では、「運営が割り振ったユーザーIDによって当選/落選が決定する」という点でユーザーにとっては「自分事として感じる事」が少なかったという側面があったと語り、それを反省点として、新たにユーザー参加型の施策を考案したと話しました。

  • レースを開催しユーザーに結果を予想してもらう、という取り組みでバイラルを促す
  • その施策は、モンストのゲーム内イベントである「獣神祭(じゅうしんさい)」になぞらえて、獣(動物)を起用しようという着想に始まった
  • 「十二支は動物同士の競争で決まった」という中国の言い伝えをヒントに「十二支再競争」と題して、「動物をレースで走らせ、ユーザーはその結果を予想する」そして予想当選者で賞金を山分けする、という枠組みにした

続いて、マーケティングの取り組みと、施策の結果をお話しました。

  • レースの様子を複数の動画プラットフォームで生配信(サイマル放送)するにあたり、その告知にはTVCMとWeb広告を採用(TVCMを動画番組の告知とし、広いリーチを獲得)
  • 結果として動画総再生回数は約520万回に達した
  • レース当日にゲームを起動したユーザー数(DAU)は前日比106%となり、イベント期間を通してユーザー間の盛り上がりも見られ、目的を果たしたプロモーションになった

この結果を受け、モンスト4周年では「くじ」と「生配信+結果投票」を掛け合わせたキャンペーンを実施したことを紹介。3周年~4周年にかけて様々な取り組みを、トライ&エラーをしながらPDCAを回していったと話しました。そしてこのような取り組みを実施する理由を下記のように説明。

  • モンストをやっていても、やっていなくても、共通の話題で会話ができる(バイラルが起きる)、そしてモンストに興味を持ち、強い共感を得て起動する。そのようなストーリーを作り上げるため
モンスト5周年の挑戦

続いて、2018年10月に迎えたモンスト5周年の施策の背景について。

  • これまでの周年のキーフレーズは、3周年では「モンストやるなよ」、4周年では「モンスト知るかよ」を起用した
  • その流れで5周年を迎えるにあたりユーザーの間にあったのは「モンスト〇〇」という期待値
  • しかしここでも「ユーザー・サプライズ・ファースト」に則り、期待値を超えインパクトを残すワードの検討を重ねた

ではなぜモンスト抜きの「ヤバババーン」というフレーズにしたのか。3つの狙いを説明しました。

・過去の流れと決別
他社との差別化はもちろん、自社で過去良かったといえるものも一旦捨てる

・「?」をつくる
誰かに話して共感を得たいと思う、会話のきっかけの一つに「?」があると考えた

・敢えて"モンスト"をいれない
こうすることで、他薦や誰かが相乗りしやすくなるフレーズになるのでは、と考えた

また、決定に至る背景とそのメリットも紹介しました。

  • 役員も巻き込んで約2日間の合宿を開催
  • 「合宿の中で必ずここまでは決める」というのを全員が把握した状態で進行した
  • キーフレーズや座組みをその場でジャッジしていくためにとても速い
  • ジャッジまでのプロセスも理解していることから齟齬なく進めることが出来た
  • その場にいる全員が「自分事化」して捉えることができた点も良かった

加えて「合宿は、通常の代理店へのオリエンテーションよりも"自分たちがどうしたいのか"を深く共有する機会になった。その上で今回のクリエイティブを引き出すことが出来た」と振り返りました。

次に、5周年での新しい取り組みについて。

モンストを起動してもらうための施策として「早押し」のようなゲーム『早バババーン(※)』を実施したこと、そして今回はPRにも力を入れたことを明かしました。
(※) 『早バババーン』とは、期間中19時00分ぴったりにアプリ内で開催した特別なゲームのこと。

  • アイコンとして起用したタレント(タモリさん)に似せた、サングラス×オールバックの人を各所でキャラバンし、大量発生させた
  • 他社や一般の方も「ヤバババーン」を自由に使えるフレームを作り、PRの一般化を実施

そして、今回のキャンペーンをバイラルさせる枠組みを、次のように考えたと話しました。

  • 既存ユーザーは「ゲーム内インセンティブがもらえるかも知れない」という期待感を持って参加
  • 新規ユーザーは「(シンプルなゲームなので)モンストを知らなくてもできそう。賞金が当たるかも知れないし。」という期待感を持って参加
  • 多くの人が同時多発的にアプリを起動し(=モンストに集まり)、つぶやきなどで情報を拡散
  • その結果、リアルな場でもSNS上でも「ヤバババーン」というワードと共に「モンストが何かをやっている」という認知が広まる状態を作り上げる

PRの一般化については、下記のように話しました。

  • 「ヤバババーン」というワードをライツフリーにし、フォントをWebサイト上に公開。誰でも自由に使えるようにした
  • Twitterを中心に、「ヤバババーン」を使ってもらう仕掛けを継続的に実施
  • その結果、企業の公式アカウントだけでなく、個人商店なども「ヤバババーン」を使ってくれた
  • 結果的に、期間中はSNS上で「ヤバババーン」というワードが散見される状態になり、各アカウントのフォロワー数を足しあげたところ810万を超え、広い接触を図ることができた

そして2018年10月の5周年施策は、前月比130%のMAUという結果に着地し、インパクトが残せたと振り返りました。

まとめ

本日の講演を以下のようにまとめました。

様々な企業で、大小あれどマーケティング部と事業部がセパレートしがちとよく聞きます。「商品の価値をお客様に届ける」というゴールは共通なはずなのに、です。
それぞれの役割をきちんと言語化し明文化することが重要とし、最後に、「バイラルマーケティング」は異なる商材にも横展開できると思うと語り、今日お話ししたことが皆様のヒントになればと、締めくくりました。


実は、前日に大分で開催された『ダイレクトアジェンダ2019』のKeynote#2でも、同様のテーマで根本が講演させて頂いておりました!

またこのような登壇の機会を頂けましたら幸いです。

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